改正宅建業法の施行が2018年4月1日に決まり、にわかに建物インスペクションやかし保険がざわついてきました。
また、今年の確定申告も始まり、住宅ローン減税に関する問い合わせも増えています。
今回は、既存住宅売買かし保険にまつわるよくある勘違いをご紹介します。
(宅建業者さん必見ですよ!)
□検査をすれば保険に入れる
既存住宅売買かし保険に加入するには保険法人の検査基準に合格する必要があります。
火災保険などのように手続きをすればもれなく加入できると考えている人が多いです。
かし保険の検査は主に劣化の調査なので、築年数に応じて検査不適合のリスクは大きくなります。
そもそも中古住宅なので、何らかの是正工事が必要である、という前提で進める方が現実的です。
□新耐震なら耐震診断が要らない
新築時から構造に関わるリフォームが実施されていないのであれば、新耐震であればかし保険の基準を満たします。
しかし、リフォームの履歴のある家は意外と多く、特に増築された家はアウトです。
こういう建物は建築士による耐震診断を実施して、耐震基準を満たしていることを証明してもらう必要があります。
(要するに耐震改修工事が必要になります)
リフォームがない家でも確認申請の図面と現況が異なっていたりしますので、新耐震だから、と考えるのは少々危険ですよ。
□いつでも申し込みできる
既存住宅売買かし保険は所有権移転のタイミングでしか加入できません。
所有権移転までに必要な手続きを終える必要があります。
今からでも間に合いますか?とこの時期よく聞くのですが、所有権移転後に動いても既存住宅売買かし保険を付保することはできません。
□所有権移転までに申し込めばOKでしょ?
既存住宅売買かし保険に加入するには一定の時間が必要です。
必要な時間は保険法人によって異なりますが、「来週所有権移転するから申し込みたい」と言われても間に合いません。
遅くとも不動産売買契約までには保険法人や検査会社に、かし保険の手続きにかかる日数を確認しておいた方が良いです。
4つほど紹介いたしましたが、かし保険に加入できるかどうかの判断は建築士(正確には専門の研修を受けた建築士)の役割です。
特に既存住宅売買かし保険はいろんな補助制度に関係しているので、手続きに失敗すると意外と金銭的な被害が大きくなります。
住宅購入にまつわる手続きはきちんと行いたいですし、何よりこういった大切な話をきちんと提案・サポートしてくれる不動産会社選びが重要だと思います。
かし保険で失敗しないためには、不動産売買契約前の建物インスペクションが重要です。
不動産会社でも制度をよく知らない会社が多いので、中古の取引に長けた事業者選びをお勧めします。
(これまで何件かし保険の手続きをしましたか?と質問すれば、だいたい判断できます)
リニュアル仲介の稲瀬でした。
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