住宅ローンをいくら借りるかで、住宅の購入予算は左右されます。
この住宅ローンの借入額を決めるときにポイントになるのが「返済比率」です。
「返済比率」とは、年収に対する年間返済額の割合の事をいいます。
金融機関は、住宅ローンの審査をする場合、試算(審査)金利を昨今は3.5%程度とし、住宅ローンの年間返済額が総収入に対して何%ぐらいになになるか。そこが一つポイントになります。
金融機関にもよりますが、年間借入返済額が概ね年収の30%~35%ぐらい以内に収まる借入金額だと融資を受けれる可能性が高くなります。
◆民間金融機関のローン返済比率の目安
年収が300万円以上、400万円未満 30%以下
年収が400万円以上 600万円未満 35%以下
年収が600万超 40%以下
※各金融機関により異なります。
上記のように各金融機関が定めている返済比率の上限が、借入上限額の目安といえます。
例えば、
年収が500万円であれば、下記のように計算します。
500万円×35%=175万(年間のローン返済額の上限) 月々に換算するとと約145,833円
3.5%の金利で35年間で借りた場合、月々のお支払いが145,833円に収まる借入は、約3,500万円という事になります。35年払いこれが借入可能額の上限の目安となります。
※金融機関は実際に貸し出す金利は昨今1%を下回っていたりしますが、審査上は将来金利が上がるリスクもとって返済できるかを加味するため、審査上の金利は高いのです。
審査金利が3.5%、返済比率が35%の借入可能上限額は、約年収の7.05倍になります。
つまり、
年収400万 →約2,820万
年収450万 →約3,172万
年収500万 →約3,525万
年収550万 →約3,877万
年収600万 →約4,230万
という事になります。
但し、これは返済比率から割り出した机上論での話になります。およその目安にはなるのですが、金融機関はそれだけではありません。
借入する方の年齢や家族構成、勤続年数、勤務形態、勤務先、他の借り入れ状況など総合的に判断します。
今回は、中でも家族構成でも借入金額に多少影響してくることについて述べます。
例えば、家族構成が、夫婦二人暮らしの方と
中学生・高校生の子供が二人いる4人家族では当然毎月の生活費が違います。
その生活に必要な金額が手元にきちんと残るかどうか等も審査に加味されます。
返済比率に収まっているだけではダメなんです。
世帯人数が多くなればなるほど生活費が増えてしまうため、世帯年収600万ぐらいまでのご家庭は、税金や社会保険を引かれた可処分所得額からローンに回せる額は低くなってしまうのです
年収が600万円ぐらいまでのご家計は、仮に借りれたとしても年収に対するローン返済比率は、25%~30%ぐらいが理想といえそうです。
(お子様が二人いる世帯は、20%~25%ぐらいまでに抑えるのが理想です。)
そこで、ローン以外の可処分所得がいくらあれば生活はしていけるのか。
およその目安ですが、
夫婦二人 約19万/月額
子供一人 約22万/月額
子供二人 約25万/月額
という試算された統計があります。
ですので、同じ年収でも家族構成によって多少借入額も変わります。
上記の目安の生活費を確保できるローンの負担額を考慮した
借入金額の安全圏はどのぐらいになるのか?
(例)年収450万の場合
およその可処分所得(簡易計算) 年収450万×80%=360万
ローンに回せる年間返済額 360万-(19万×12)=132万
月々ローンの返済に回せる額 132万÷12=110,000円
審査金利3.5%で逆算すると 約2,660万円
(ご夫婦の2人家族)
年収400万 →約1,850万(返済比率23%)
年収450万 →約2,660万(返済比率23%)
年収500万 →約3,470万(返済比率34%)
(ご夫婦+子供一人の3人家族)
年収450万 →約1,935万(返済比率21%)
年収500万 →約2,740万(返済比率27%)
年収600万 →約3,548万(返済比率32%)
(ご夫婦+子供二人の4人家族)
年収450万 →約1,210万(返済比率13%)
年収500万 →約2016万(返済比率20%)
年収550万 →約2,822万(返済比率25%)
年収600万 →約3,630万(返済比率30%)
年収600万円ぐらいまでは、家族構成によっては可処分所得が大きく減ってしまうため、
金融機関の返済比率は35%でも、安全圏としては、返済比率25%~30%未満が望ましいと思います。
上記シミュレーションは、年収400万~600万ぐらいまでご家庭で、生活費の可処分所得をきっちり残して生活をしたい方の安全圏の一つの指標です。
審査金利(3.5%)で計算してのシミュレーションですので、かなり厳しめの数字です。
実際の借入は、返済比率が35%近くまでは借入れが可能です。
しっかり安全圏をキープしつつ、将来の金利変動リスクを負いたくない方は、今なら絶対にフラット35、もしくは長期固定金利がお勧めです。
参考にしてください。
以上、バイヤーズエージェント 中田でした。
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