不動産取引ガイド

エアコンを隠ぺい配管にすると、どんなメリット・デメリットがあるの?

隠ぺい配管にした場合のメリットは、大きくわけて2つあります。

■建物の美観を損なわない

・邪魔な配管をほぼすべて壁の中に埋めてしまうので、家の外観がすっきりします。
・せっかくのおしゃれな新築の家も、むき出しの配管で台無しといったことがなくなりますので隠ぺい配管の一番のメリットになります。

■エアコンを好きな位置に配置できる

・壁がある場所ならある程度好きな位置に室内機・室外機を配置することができます。
・窓側にあることの多いエアコンですが、そこからは風の届きにくいキッチンなどにも配置可能です。
・室外機も、外からは見えにくい家の裏に隠すことができます。
また、室内機を天井埋め込み式のビルトインタイプにすると、壁にスペースが無くても設置できるため、さらに自由度が増します。

隠ぺい配管のデメリット

メリットの大きい隠ぺい配管ですが、デメリットや注意点もいくつかあります。
あまり検討せずに隠ぺい配管にするとあとあと困る場合もあるので、しっかりチェックしましょう。

■工事費が高くなる

壁に配管を埋め込む工事が必要なので、当然露出配管より工事費が高くなります。
配管の長さが長ければ長いほど、費用はかさみます。

■取り付けできないエアコンがある

除湿だけではなく、加湿までできる機種や、フィルター自動お掃除機能付きで自動排出方式の機種は、配管が2つ必要なため、隠ぺい配管にするのは難しいです。
可能な場合でも、配管2つ分の工事が必要なので工事費がさらに増えます。

■異常時に対処しづらい

配管に何かしらのトラブルがあった場合、露出配管の場合はすぐに原因を見つけ修理することができます。
しかし隠ぺい配管では、まず故障部分を見つけるのが大変です。
トラブルの原因を見つけたとしても、壁の中の配管の修理は非常に手間がかかります。
外壁を削り、中の壁を壊してから修理するという場合も考えられますので対処に時間が掛かる上、修理代も高くつきます。

■エアコンの効率が落ちる

配管が長ければ長いほど、空調効率が落ちます。
その分電気代も増えてしまいます。

建物の見栄えが良くなること、エアコンを好きな位置に置けることは大きなメリットですが、デメリットもいくつかあり、気になるところです。
外観が気になる場合や露出配管では設置が難しい場合は隠ぺい配管に、家の裏側などで見栄えが気にならない場合は露出配管にするなど、すべてをどちらかにするのではなく、適材適所で決めてみるのもよいかもしれません。

リニュアル仲介渡辺でした。

***************************************************

■不動産の資産価値を即座に判断

セルフインスペクションアプリ「SelFin」

https://self-in.com/ (ご利用は無料です)

**************************************************

土地の系譜を辿る前のページ

まさかの備えに自宅の標高を把握しておきましょう!次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入と 生涯の資金計画
  2. 立地適正化計画をご存知ですか?
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    「アパートバブル終息?」から学ぶ住宅購入術

    この度、日本経済新聞の記事に「アパートバブル終息?」という記事が出てい…

  2. 不動産取引ガイド

    日本ではじめて鉄筋コンクリートRC造の集合住宅 軍艦島

     今、世界遺産登録で騒がれてる長崎市にある正式名称は端島(軍艦…

  3. 不動産取引ガイド

    法務局備付けの地図が変わる!?

    法務局では、土地や建物の地図証明書を取得することができます。土…

  4. 不動産取引ガイド

    健康に過ごすには住宅選びも重要?!

    近年、住宅の高気密化や高断熱化が進むにつれ、使用する建材などから発生す…

  5. 不動産取引ガイド

    管理組合の取り組みが注目される時代に

    2022年4月、一般社団法人マンション管理業協会による「マンション管理…

  1. 不動産取引ガイド

    木造でビルが建つ!?
  2. 不動産取引ガイド

    上下階の遮音性能は、床の厚さと構造からおよその判断が出来る
  3. 欠陥・トラブル

    「DEN」ってナンダ? 間取りのアレコレ
  4. 不動産取引ガイド

    住宅購入のためのツール
  5. お金

    住宅ローンを契約する前に知っておきたい審査について
PAGE TOP