新型コロナの行動制限もなくなり、年末年始に実家に帰省される方も多いと思います。
実家でのんびり過ごすのも良いのですが、頻繁に帰省できない方も多いと思いますので、実家に帰省したらやっておきたいことについてご説明いたします。
■大掃除
単純に労力として重宝されるということもありますが、普段生活していると気が付かない家の不具合を見つけるのが目的となります。
室内だと天井に雨染みがないか、床のたわみがないかなどを気にしながら掃除を進めていきます。
また、寒い時期にはなりますが、外回りも確認して、外壁や基礎にひび割れがないかを確認するのがお勧めです。
■自分の荷物の片付け
かつて自分が過ごしていた部屋がそのまま残っていませんか?実家に残した荷物は皆さんにとっては大切なものかもしれませんが、親には関係のないものです。
収納スペースの問題で置いたままになっているかもしれませんが、いずれ片付けなければならないものです。時間が取れたタイミングで本当に必要なものと処分するものに分別しておきましょう。
大切なものはなるべく早く移動させるべきですし、年末年始だと事業者もお休みになってしまいますが、処分しても良いものを明確にしておけば、実家から帰った後からでも遠隔で処分をお願いすることもできます。
■今後の維持・保全計画の確認
築年数が経過すると建物の劣化が気になります。資金に余裕がある場合はリフォームをお考えの場合もあると思います。
リフォームの内容によっては住みながらでは難しいものもあり、歳を取ってしまうと工事そのものが負担になり、改善した方が良いのに(あるいは実施しなければならないのに)リフォームが行えないということも考えられます。
また、高齢者を狙った悪質なリフォーム事業者とのトラブルも懸念されるので、実家の今後のメンテナンスについて軽くで良いので是非お話をしておいてください。
その際にお勧めなのが、実際にリフォームを行うことになったら、業者の善し悪しを調べるので、見積書を送ってほしいと伝えておくことです。
見積書を見ればどのような工事を行うのか判断できますし、専門家に相談しようにも見積書がなければ具体的なアドバイスがもらいにくいためです。
「リフォームをすることになったら見積書を送ってね」は非常に重要です。
■終活のお手伝い
本当は親世代が自発的に動くべきテーマなのですが、夏休みの宿題と同じで何かきっかけがあるまで動かない方が多いです。
しかし放っておくと将来問題となってしまう可能性が高いので、それとなく誘導していく必要があります。
とは言え子供の立場としては、介護の話はともかく財産や相続の話題は出しにくいです。そこでお勧めなのが全国各地で行われている税理士や司法書士、弁護士などが開催している相談会の利用です。
元気なうちにしかこういったイベントには参加できないのだから、今のうちに参加して情報収集した方がいいよ、程度のアドバイスであれば受け入れられやすいかもしれません。
介護が必要になった場合どういう対応をするのが希望なのか(実際にできるかどうかは別として……)、万が一の際に連絡を取らなければならない人の連絡先、実家以外の所有不動産、重要書類の保管場所など、子供の立場として確認しておきたいことはたくさんありますが、非常にセンシティブな内容となってしまうので、年単位で時間をかけて徐々に情報収集していくしかなさそうです。
親戚で不幸があった際や病気で入院してしまった時など、センシティブな内容でも話題に出しやすいタイミングはありますので、まずは把握しておかなければならない情報を整理しておくことをお勧めします。
ご兄弟がいらっしゃる場合は情報共有が必要になることも念頭に置いておいてください。
年末年始はご兄弟や親戚が集まりやすい時期なので、お正月の雰囲気にはそぐわないかもしれませんが、将来に向けての話をすることをお勧めいたします。