不動産取引ガイド

雪崩の速度はご存知ですか?

雪崩とは、斜面に積もった雪が、重力の作用で下方に滑り落ちる現象のことです。

今年は、北陸地方など日本海側で大雪に見舞われ、積雪量が平年を上回っている地域もあります。

国土交通省の資料によると、雪崩の月別発生件数(平成5年~令和2年までの累計:11月~5月)は2月が最も多く、全体の約42%を占めていることが分かります。

◆時速200kmに達することも

雪崩は「表層雪崩」と「全層雪崩」の大きく2つのタイプに分けられます。「表層雪崩」は、積もった雪が滑り落ちる現象で、気温が低く、降雪が続く1月や2月頃の寒さが厳しい時期に多く多発します。その速度は、時速100~200km(新幹線並み)くらいで、発生に気づいてからでは非難が困難なほど猛スピードです。

もう1つの「全層雪崩」は、積もった雪が流れるように全て滑り落ちる現象で、春先の融雪期や雨が降った後、フェーン現象などで気温が上昇した時に多く発生します。その速度は、時速40~80km(自動車並み)くらいです。

◆雪崩が発生しやすい場所とは

雪崩は、一般的に傾斜が30度以上の急な斜面や低木がまばらに生えている斜面、笹や草などに覆われた斜面などで発生しやすいといわれています。表層雪崩は、雪庇(せっぴ:山の尾根から張り出している雪)や吹きだまり(雪が風で吹き寄せられて堆積した場所)などで発生しやすく、短い時間に多量の雪が降った場合は、特に注意が必要です。全層雪崩は、過去に雪崩が発生した斜面や、積もった雪に亀裂が入っている斜面などで発生しやすい現象です。

山間部の道路では、雪崩の恐れがある場所に、雪崩予防柵などの雪崩対策工が整備されています。雪崩は同じ場所で発生することが多いため、そのような道路では、より一層慎重な通行を心掛けてください。

◆雪下ろしの作業は2人以上で

雪崩が発生しやすい気象条件の時には、雪下ろしや雪かきなどの除雪中の事故にも注意しなければなりません。

自宅の屋根やカーポートの上に積もった雪を除雪する際に、屋根から転落したり、屋根から落ちた雪が直撃したりすることが原因で発生する事故が多くなっています。

雪下ろしは、必ず2人以上で、家族や近所に声をかけてから行うようにしてください。

転落事故を防ぐために、命綱やヘルメット、滑りにくい靴を着用し、屋根にかけるはしごは動かないようにしっかりと固定しましょう。

屋根から雪がせりだしている軒下などには、絶対に入らないようにしてください。

また、緊急時に連絡がとれるよう、携帯電話を身につけておくと安心です。

 

暖かくなってくると雪が溶けて屋根から落ちてくる事もあります。

くれぐれも気を付けて行動するように心がけてください。

リニュアル仲介、前田でした。

東日本大震災から10年前のページ

関東版住みたい街ランキング次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 危険な場所は 地形図で見分ける
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    空地・空き家所有者の探し方

    全国で空地・空き家の問題が顕在化していますが、実際のトラブルには色々な…

  2. マンション

    「カベシン」?「ウチノリ」?マンションの面積における2つの表現

    おはようございます。リニュアル仲介の渡辺です。マンショ…

  3. お金・ローン・税金

    不動産取引が変わる!365日24時間取引が可能に!

    以前の記事で、年末年始も不動産取引ができるようになる、とありましたが、…

  4. 不動産取引ガイド

    リニュアル仲介を選んで、大変満足しております!

    おはようございます。リニュアル仲介の犬木です。本日は「リニュアル仲介を…

  5. マンション

    買って良い物件、買ってはいけない物件、選定基準さえ知っておけばきっと損はしません!!

    住宅購入を検討するうえで、購入して良い物件か悪い物件かの選定基準をご存…

  6. 不動産取引ガイド

    東京圏、転入超過11万人=続く一極集中!

    おはようございます。リニュアル仲介の犬木です。 先日、「東京圏、転入超…

  1. 不動産取引ガイド

    資産価値に直結!総務省 人口移動報告が発表されました。
  2. 不動産取引ガイド

    良いマンションに出会う確率を高める“ちょっとしたコツ”
  3. 不動産取引ガイド

    相続登記申請の義務化
  4. 不動産取引ガイド

    検査済証がない物件ってどうなの?
  5. 不動産取引ガイド

    土地の系譜を辿る
PAGE TOP