欠陥・トラブル

知ると怖い、不動産の共有。

不動産関連でのトラブルの1つに「不動産の共有問題」というものがあります。
法律上、土地や建物は複数人で「共有」することができます。

実際には、土地のどこからどこまで、といった分け方ではなく、観念上、持分として2分の1ずつ所有し合うといった方式になります。

たとえば、ご夫婦で不動産を購入した場合に、実際にお金を出した割合に応じて「持分2分の1夫、2分の1妻」というように共有するケースがあります。
同じように、ご親族に一部出資してもらった場合に「持分10分の9本人、10分の1祖父」といった共有の方法もあります。
そして、相続によって不動産を取得した際にも、「持分2分の1母、4分の1姉、4分の1弟」という共有のケースもあります。

共有の問題点は、例えば不動産を売却する等といった「処分」をする場合には、共有者「全員」の同意が必要となってしまいます。持分の多寡は問いません。たとえ持分が100分の1しか所有していない人がいても、その人の同意も必要になってしまうのです。

親族間であっても意見が一致しないケースは多々あります。
また、認知症等のご病気や事故等で、共有者の1人が意思表示できなくなってしまった、というケースもあります。

どうにも意見が合致しない場合には、裁判所の関与をもって決着を付ける方法もありますが、まずはできるだけ共有状態を回避する方法を検討したいところですね。

ただし、持分の決め方を誤ると「贈与税」が発生してしまうケースもあります。

後々のトラブルや、税務リスク、利用方法等も考慮して、共有関係は検討しましょう。

住宅購入時に気になるインテリア。イメージスタイルマップをご存知ですか?!前のページ

列車本数3割増!!通勤・通学が快適になると、資産価値も上がるのでは??次のページ

ピックアップ記事

  1. 土地価格の相場を知る方法
  2. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 危険な場所は 地形図で見分ける

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    遺産分割協議ができない!?不動産と行方不明者

    不動産の処分に関して、大きな問題となるケースのひとつに「共有状態」があ…

  2. 不動産取引ガイド

    今日は防災の日です。

    防災に備えた備蓄品や防災グッズの見直しをしませんか?私は水、食…

  3. 不動産取引ガイド

    住宅の地盤改良の費用はどのぐらいかかるのか?

    土地を購入して、家を建てる場合、または、古家付の土地を買って、建替えを…

  4. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 10 【事前準備~売買契約締結 編 8/9】

    前回に引き続き「STEP 4 『商談開始(=買付申込)から売買契約締結…

  5. 不動産取引ガイド

    地震保険金の早期お支払いに向けた対応について

    熊本の地震で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。日…

  1. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 14 【ローン正式審査~決済編 3/6】
  2. 不動産取引ガイド

    中古戸建て購入時に既存住宅売買瑕疵保険がお勧めな理由
  3. 不動産取引ガイド

    「iDeCo」加入65歳未満までに延長 2022年5月施行予定
  4. 不動産取引ガイド

    「負」動産の恐怖
  5. 不動産取引ガイド

    良い家 悪い家
PAGE TOP