不動産取引ガイド

耐震改修の補助制度を利用する場合の注意点

中古戸建住宅の購入を検討する場合、耐震診断などのインスペクションやそれに伴う改修工事を想定して計画を組む必要があります。

住宅の耐震化については、国や自治体で補助制度を設けている場合があり、こういった制度を活用することで、お得に改修工事を実現することができます。

ただ、耐震やリフォームに関する補助制度は、既に所有し住んでいる方を対象に制度設計されているものが多く、これから中古住宅を購入して、リフォームを考えている方だと使いにくいケースも考えられます。

リフォームの補助制度は中古戸建を検討する際に欠かせない要素なので、下記の事項を注意しながら情報を集める必要があります。

<注意1>居住要件

前述の通り、所有している住宅、居住している住宅であることが要件となっている制度が意外と多いです。
国や自治体の制度には必ず要綱が定められているので、必要な要件を確認しましょう。

※居住要件が定められていても、解決策を提示してもらえることも考えられます。役所の窓口で正確な判断を求めることをお勧めします。

<注意2>旧耐震が対象

耐震改修の補助制度は基本的に旧耐震の物件を対象としている制度が多いです。※一部新耐震を対象としている制度もあります。
築年数の要件も要綱に記載があるので、必ず確認しましょう。

<注意3>取り扱える事業者の制限

制度によっては、専用の登録制度で登録された建築士や事業者に工事を依頼しないと制度が利用できない場合があります。
リフォーム事業者を選択する段階で、各種補助制度に関する情報提供を依頼して、その事業者で手続きができるかどうか確認する必要があります。

<注意4>年度末は要注意

多くの制度が単年度事業です。年度末になると予算が終わっていたり、制度の受付がストップしたりします。
耐震改修の制度の場合、2月頃にその年度の受付が終了し、次年度の募集開始は5月頃になる自治体が多いようです。
ちょうど不動産の繁忙期を重なるタイミングなので、制度が利用できる時期の確認も必要です。

<注意5>素人判断

リフォームの補助制度を利用するために、耐震性の確保や省エネ性能の確保、瑕疵保険の加入など、住宅の性能に関する要件が定められている場合があります。
購入を検討している物件でその要件をクリアできるかどうかの判断は手続きを行う建築士などが行います。
安易に利用できると思いこんだり、〇〇だから利用できないと素人判断することは危険です。

リフォームの補助制度は手続きがややこしいものが多いです。制度を適切に案内してもらえる事業者との出会いが重要ですので、仲介会社もリフォーム会社も、事業者選びには十分に気を付けたいものです。

不動産取引がスムーズに!?噂のフィンテックの恩恵とは前のページ

令和(れいわ)元年以降の住宅購入の落とし穴?!次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 危険な場所は 地形図で見分ける
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    一戸建ての雨漏りが発生する原因

    いよいよ梅雨入りしてこれから雨の時期になります。戸建てを検討されて…

  2. 不動産取引ガイド

    いま一度IT重説を考える

    不動産取引に当たって事前に行われるのが重要事項説明です。その名の通…

  3. 不動産取引ガイド

    年月が経つと書類は紛失している事も…

    建物を増築した際には、登記の面積を変更する登記が必要なのはご存知でしょ…

  4. 不動産取引ガイド

    もう少しリアルに人口減少問題を考えてみる

    国立社会保障・人口問題研究所 所長の森田朗氏の記事が面白かったのでご紹…

  5. 不動産取引ガイド

    中古住宅の取引は「仲介会社選び」が最も重要です

    物件は一つしかないので、結局のところ、どの不動産仲介会社を通じても、購…

  6. 不動産取引ガイド

    減税措置の期限切れ間近!土地取引コストが770億円上昇も!?

    平成31年度の税制改正に向けて、租税特別措置法の延長ついての要望が提出…

  1. お金・ローン・税金

    見飽きたテーマ「賃貸VS持ち家の『損益分岐点』」
  2. 不動産取引ガイド

    【住宅ローン減税8】築後年数要件戸建て編~木造・旧耐震~
  3. 不動産取引ガイド

    いつまで市内をバスは走る?!住宅購入時に『バス便』は注意が必要?!
  4. 不動産取引ガイド

    MRで建築前のマンションの細部も見られるようになるかもしれません。
  5. 不動産取引ガイド

    本当に買って大丈夫?販売チラシに「計画道路あり」の記載を見つけたら
PAGE TOP