不動産取引ガイド

平成31年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」をご存知ですか?!

平成31年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の受付が開始されました(4月10日より)。

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」とは、質の高い住宅ストックの形成及び子育てしやすい環境の整備を図るため、既存住宅の長寿命化や三世代同居など複数世帯の同居の実現に資するリフォームを推進するため、最大300万円が補助される事業です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 平成31年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • 平成31年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」ホームページ

https://www.kenken.go.jp/chouki_r/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の事業概要

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【対象事業】

以下の①~③を満たすリフォーム工事

①インスペクションを実施し、維持保全計画・履歴を作成すること

②工事後に耐震性と劣化対策が確保されること

③日常的に使用する居室等の部分が、省エネルギー性、バリアフリ

ー性等のいずれかの基準を満たすもの

※若者が既存住宅取得時に行うリフォームは適用要件を緩和(①、②のみ適用)

【補助率】 1/3

【限度額】 100万円/戸

○ 長期優良住宅(増改築)認定を取得する場合 200万円/戸

さらに省エネ性能を向上させる場合 250万円/戸

○ 三世代同居改修工事を併せて行う場合は、上記の限度額のほか、50万円/戸を上限として補助

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金を受ける為には何が必要?!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • リフォーム工事前にインスペクションを実施すること

リフォーム工事に先立って、必ずインスペクション(床・壁の傾きや雨漏り、白アリの被害など、日常生活上に支障があると考えられる劣化事象の有無を把握するための現況調査)を実施する必要があります。

インスペクションで劣化事象が見つかった場合は、今回のリフォーム工事と同時に補修を行うか、維持保全計画に点検・補修等の対応方法と対応時期の明記が必要です。

  • リフォーム後の住宅が一定の性能基準を満たすこと

1)構造躯体等の劣化対策及び耐震性の性能が確保されていること

2)原則として、省エネルギー対策など、その他の性能項目のうちいずれか一つ以上の性能が確保されていること

  • リフォーム履歴と維持保全計画を作成すること

リフォーム工事の履歴として、工事内容を示す図面、工事写真等を作成し、保存することが必要です。

住宅を長持ちさせるため、維持保全の期間(30年以上)について、少なくとも10年ごとに点検を実施する維持保全計画を作成することが必要です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」のメリット

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

補助金が受けられる他にも、補助事業を活用すると以下のメリットがあります。

  • インスペクションのメリット

リフォーム前のインスペクションにより、現在の住まいの劣化状況等を確認でき、腐朽・

蟻害箇所や雨漏り箇所など住宅の傷んでいる部分を補修できます。

  • 構造躯体等の劣化対策及び耐震性が確保されるメリット

構造躯体が長持ちすることにより、長期にわたって住み続けることができます。

耐震性が確保されることにより、地震時にも安心して暮らせます。

  • 性能向上によるメリット

断熱性能が向上することにより、快適に暮らせます。

冷暖房の効きが良くなって光熱費が軽減されることも期待できます。

耐用期間が比較的短い給排水管の日常点検や清掃、交換がしやすくなります。

  • リフォーム工事を進める上でのメリット

リフォーム計画の内容や工事結果について、一定の基準で審査されるため、安心です。

本事業を実施しようとするリフォーム業者はHP上で公表しています。

不動産購入を検討されている方でリフォームが必要な際には本制度が使えるようでしたら、使われる事をおススメ致します。

今後の住宅購入の参考にしていただければ幸いです。

法人営業部 犬木 裕

事故物件はお買い得?不動産と心理的瑕疵前のページ

持ち家と賃貸はどちらがお得!?次のページ

ピックアップ記事

  1. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    耐震等級3「相当」にご注意を!

    今回も少しマニアックな話題となります。築20年以内の中古戸建てを探して…

  2. 不動産取引ガイド

    売主居住中の物件は、売主様に直接確認できる絶好の機会。

    エージェントの中田です。中古物件を売却しているケースでは、売り主様…

  3. 不動産取引ガイド

    不動産の4つの価格 その4 「実勢価格」

    前回は、不動産の4つの価格のうち、「路線価」についてお話ししました。…

  4. 不動産取引ガイド

    保険金を受け取る時に、かかる税金はどのくらい?

    税負担が一番軽いのは、相続税、続いて所得税、贈与税保険金を受け取る…

  5. 不動産取引ガイド

    家を建てる時の建築確認申請って何の申請かご存知ですか?

    住宅を新築・増改築する場合には、建築主は着工前に建築確認を受けなければ…

  6. 不動産取引ガイド

    「住宅ローンと団体生命信用保険:お金の守り方を考える」

    住宅ローンを利用してマイホームを手に入れる際に、必ず考慮すべき保険が「…

  1. 不動産取引ガイド

    住宅購入後はグランピングで楽しむ?!
  2. 不動産取引ガイド

    中古住宅購入時に気になる『床材』について
  3. 不動産取引ガイド

    マイホーム(マンションと一戸建て)
  4. 不動産取引ガイド

    税務署からの「お尋ね」が来たら、どうすれば良いのか?4
  5. 不動産取引ガイド

    価格交渉は何がポイントになるのか?
PAGE TOP