皆さん、突然ではありますが、『夏の季節の不動産は売れない?!』と聞いたことはありませんか?
最も不動産が動く時期として、2月、3月の人の移動する時期が不動産の繁忙期と言われます。逆に不動産の閑散期は、『夏』と言う業界関係者は多いと言われます。
しかし、この繁忙期、閑散期って本当なのかを統計的に判断していきたいと思います。
不動産の売買における年間の販売状況の実態をデータもとに検証してみたいと思います。
本データは不動産業界の定期的なデータを発表しています『レインズ』の首都圏の中古マンションの資料をもとにお伝えをしたいと思います。
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201901_summary.pdf
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201801_summary.pdf
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_201701_summary.pdf
■過去3年間の中古マンションの販売成約件数を見ても、毎年8月は件数がかなり落ちる!
資料をご覧いただくと、過去3年間の中古マンションの販売成約件数は通常月と比べると、毎年8月は件数がかなり落ち込んでいる事が分かります。
本データの全体を俯瞰してみますと、成約㎡単価はあまり変動していない事が分かりました。また、在庫数も夏の時期は減ってしまうと思われている方が多い中、あまり変動がない事がわかりました(8月は在庫数が最も多い?!)。
■不動産の動きが鈍る、8月の不動産購入は価格交渉がしやすい?!
不動産の取引は基本的には売主に付く仲介会社と買主側に付く仲介会社の交渉によって、成約につながるケースが多く、その際の交渉はかなりスピードが求められるケースが多いです。そのような動きの中で、8月は成約件数が少ないという事もあり、慎重に価格交渉がしやすい時期とも言えるのではないかと思います。また、仲介件数が少ない時期という事は、
何とか成約件数を確保したいと思う不動産事業者も多くいることを考慮しますと、売主側につく、仲介会社も通常よりは多少の値引き交渉に載ってもらい易いのではないでしょうか?勿論、売主も居る事なので、相場価格からかけ離れた交渉は難しいものが予想されます。
■体感としても夏の不動産は動かないと思っていますが、2019年は違う?!
個人的な見解かもしれませんが、8月はお盆休み、1月は正月休みがあり、必然的に人は休みモードになっている方も多いかと思います。しかし、2019年の7月のフラット35の金利状況を見ても、過去最低金利を更新しましたので、2019年8月の動きは通常の時期より、
頑張って不動産購入を検討される方にとっては、買主にとっては非常に良い時期になるかもしれません。
また、夏は避暑地でのキャンプやプール、海に行って遊んだりと行楽シーズンでもありますので、暑い中、「不動産購入するより、遊ぼう」といった気持ちになりがちです。
おそらく内見の際には仲介事業者や買主も、汗だくで対応される方が多いと思いますが、2019年の8月は頑張って家探しをしてくれた方には、その分、購入後のメリットはありそうです。
ぜひ、8月の不動産成約件数が少ない時期に頑張って家探しをして価格交渉を行い、低金利の住宅ローンを組んでいただくことで、通常よりもかなり抑えられた総支払額になるのではないでしょうか?
なんなら、2019年8月は頑張って不動産購入を頑張った分、来年以降の夏のお休みを優雅に過ごす、金銭的なメリットも生じるかもしれません。
とは言え、不動産との出会いは「ご縁」とよく言われ、ピンと来る物件が見つかったら、季節がいつであろうと、その物件購入がおススメです。不動産は面白いもので、同じものは2つとして存在しません。出会ったタイミングがベストなタイミングだと個人的には思っています。
ぜひ、今後の不動産購入の参考にお役立て下さい!
法人営業部 犬木 裕