不動産取引ガイド

木造戸建ての耐用年数は寿命という事なのか?

結論から先に言うと、『耐用年数=寿命』ではありません!!
戸建てはよく築20年で価値がなくなるという事を聞いた事があるかと思います。
これは20年の寿命という事ではなく、耐用年数が22年と言われているので、そこから「だいたい20年」という事だけが独り歩きしてしまい、木造は20年までの寿命と勘違いされているのかもしれません。

耐用年数というのは、減価償却資産が利用に耐える年数の事をいい、耐用年数の22年間は経費として計上が出来る期間となります。
また、耐用年数を過ぎると税務上では資産価値としてはゼロという事になります。

これは住宅だけでなく電化製品や機械なども同様で、全て耐用年数より経費を計算しているので、22年を過ぎたからといって使えなくなるものではく、あくまでも税務上での計算となっております。

例えば、100万円の車の耐用年数が10年だった場合、10年間毎年10万円づつを経費計上する事ができ、11年目からは資産としての価値がゼロとなる事になります。

では、実際の寿命はというと…
建物の寿命は『メンテナンス次第』ではないでしょうか?
大切に家を使っている方と、そうでない方では、家の傷み方も違いますし、定期的にメンテナンスを行っていればその分長く使えると思います。

もちろん建物のメンテナンスを行っていても経年劣化はしていきます。
どれだけ長く使用する事が出来るかが重要ですので、雨漏りや外壁のヒビなどを放置せず修繕して大切に使っていってもらいたいですね。

また、その他の耐用年数は下記の通りとなります。
◆軽量鉄骨プレハブ造(骨格材肉厚3㎜以下) 19年
◆軽量鉄骨プレハブ造(骨格材肉厚3㎜超4㎜以下) 27年
◆重量鉄骨造(骨格材肉厚4㎜超) 34年
◆鉄筋コンクリート造 47年

耐用年数が寿命ではないにしても、メンテナンスをして住み続けるのは勿論ですが、急に売却する事になったとしても日々のメンテナンスを行っておけば買い手もすぐ見つかると思います。

資産価値の観点からもメンテナンスをして高値で売却が出来た方が良いに決まっています。
是非、参考にしてみてください。
リニュアル仲介、前田でした。

不動産登記事項証明書がバージョンアップ!QRコードが追加されました!前のページ

自分たちの「価値」も家選びの軸にしよう!次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  4. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    終活「しゅうかつ」という言葉を耳にする機会が増えました。

    皆さんは「終活」をご存知ですか?まだ馴染みのない言葉ではありますが…

  2. 不動産取引ガイド

    自分たちの「価値」も家選びの軸にしよう!

    家探しを始めたら、物件情報をばかりに目が行きます。「とにかく家を購…

  3. 不動産取引ガイド

    隣地は借金してでも買え、は本当か?

    「隣地は借金してでも買え」というフレーズをお聞きになったことはあるでし…

  4. 不動産取引ガイド

    自宅に太陽光発電を取り入れるには!?

    太陽光発電の義務化のニュースや光熱費の高騰などに備えて建替え予定の我が…

  5. 不動産取引ガイド

    2018 年11月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2018…

  6. 不動産取引ガイド

    不動産購入時に思いを馳せる3つのポイント!

    不動産購入時には必ず、マンションにするか一戸建てにするか、あるいは新築…

  1. 不動産取引ガイド

    人口減少時代の都市開発(コンパクトシティ化)が遅れている?!
  2. 不動産取引ガイド

    購入する物件が決まった後にすること(不動産購入までの流れ1)
  3. 不動産取引ガイド

    リフォームすると売却価格は上がるのか?
  4. 不動産取引ガイド

    瑕疵(かし)保険とは?
  5. 不動産取引ガイド

    物件探しはパソコンの利用がお勧めです
PAGE TOP