不動産取引ガイド

空き家率ランキング・空き家数ランキングを予測してみて下さい!意外な結果が・・・

■総務省の住宅・土地統計調査のデータで空き家率をランキングすると・・・

総務省の2018年の住宅・土地統計調査( の確定値に基づいて分析すると、居住者がいない住宅のうち、リゾート地などに多い別荘を除いて算出すると、空き家数と、総戸数に占める空き家数の比率を示す空き家率をランキングすると下記のようになるようです。

https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/tyousake.html(総務省より)

<空き家率ランキング>

1位:北海道夕張市 40.0%

2位:山口県周防大島町 33.4%

3位:北海道歌志内市 33.3%

4位:北海道三笠市 31.6%

5位:和歌山県串本町 30.2%

6位:高知県室戸市 29.7%

7位:高知県土佐清水市 28.4%

8位:三重県熊野市 27.8%

9位:岩手県山田町 27.8%

10位:大分県国東市 27.5%

■総務省の住宅・土地統計調査のデータで空き家数をランキングすると・・・

また、全国の空き家を市区町村別にみると、最も空き家数が多いのは東京都世田谷区の約4万9000戸となったようです。2位は東京都大田区で約4万8000戸、3位は鹿児島県鹿児島市で約4万7000戸となっているようです。ランキングを出すと下記のようです。

<空き家数ランキング>

1位:東京都世田谷区 49,070戸

2位:東京都大田区 48,080戸

3位:鹿児島県鹿児島市 47,100戸

4位:大阪府東大阪市 44,180戸

5位:栃木県宇都宮市 44,050戸

6位:東京都足立区 39,530戸

7位:大阪府吹田市 38,540戸

8位:愛媛県松山市 38,360戸

9位:岐阜県岐阜市 38,320戸

10位:兵庫県尼崎市 37,130戸

■そもそも空き家とは大きく2つに分かれる?!

そもそも空き家は大きく2つに分かれます。1つは賃貸や売却などの予定がある物件。もう1つは賃貸や売却などの予定がないその他の住宅物件です。

後者は将来的に使い道のない物件であり、別名「所有者不明家屋」と呼ばれる不動産です。

そのような物件が増える理由としては人口減で需要が伸びていないのにも関わらず、大量の住宅建設が続いていること、供給過剰だから老朽化が著しい空き家には誰も見向きもしなくなっているのが現状です。その為、このような状態が続き、空き家は増えています。

世田谷区内は東急世田谷線沿線や祖師谷地区など、戸建てや比較的小さい集合住宅が集まる地域においての、高齢者(65歳以上)の割合が高いエリアのようです。また、そのようなエリアは、旧耐震基準の建物に住んでいる方が多く、大きな地震発生時には、建物の倒壊が危惧されています。

一方、空き家率の比率が高い市区町村は夕張市や歌志内市、三笠市と、北海道でかつて炭坑として栄えた自治体が上位に入っています。個人的には、あまり馴染みのないエリアにおいて、空き家率が高いことを利しましたが、そもそも石炭産業の衰退で住民が減って、使われなくなった住戸が残っている事が、今回の空き家率に影響しているようです。

空き家の解消は自治体共通の課題となっていたりします。最近では多くの空き家の取引を仲介するサービス「空き家バンク」などを導入する自治体も増えていますが、未だに新築住宅の供給が維持されている状況に警鐘を鳴らす方も増えています。

その為、これから不動産購入を検討する際に、検討する不動産の近辺において、空き家が存在していないかどうかをチェックしていただきたいと思います。あまりにも多いエリアだと、その周辺の不動産の資産価値などにも影響を及ぼし兼ねませんので、ご注意いただきたいと思います。

ぜひ、今後の住宅購入の参考にお役立て下さい。

法人営業部 犬木 裕

発泡スチロールの家をご存じですか⁉前のページ

間取りの失敗ランキング!次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    できるだけ外壁をメンテナンスフリーに近づける方法

    外壁は約10年に1度の割合でメンテナンスが必要になります。サイディ…

  2. 不動産取引ガイド

    AI住宅・スマートハウス・スマートホームの違い

    最近、AI住宅・スマートハウス・スマートホームなどの住宅がありますがど…

  3. かし保険

    既存住宅売買瑕疵保険を活用しましょう

    既存住宅売買瑕疵保険は消費者保護が目的の制度です。特に戸建て住宅の場合…

  4. 不動産取引ガイド

    私道にまつわるトラブルとは?

    一般的に不動産購入において、「私道」には気を付けよう、と言われています…

  5. お金・ローン・税金

    住宅優遇制度一覧

    不動産に係わる税金の負担を軽減する主な特例の期限一覧です。不動産を…

  6. 不動産取引ガイド

    相続放棄手順をご存知ですか?

    相続放棄に踏み切る人は増えています。司法統計によると、2021年の受理…

  1. 不動産取引ガイド

    不動産の4つの価格 その4 「実勢価格」
  2. 不動産取引ガイド

    長周期地震動とは
  3. 不動産取引ガイド

    老いる多摩田園都市?!駅から遠くて売れない不動産が増加?!
  4. 不動産取引ガイド

    土地を捨てる方法とは
  5. 不動産取引ガイド

    雨水タンクでエコライフ!
PAGE TOP