不動産取引ガイド

中古住宅購入時の確認ポイント

中古住宅を購入するにあたっては、価格だけでなく、税制や欠陥保証など新築住宅とは異なる様々な制度の違いを考慮しなければなりません。

■中古住宅と新築住宅の税制比較

まず、税制について、中古住宅よりも新築住宅のほうが優遇措置が多く、中古住宅購入時および購入後の資金計画を立てるにあたっては事前に制度内容の確認が必要です。

中古住宅

固定資産税の軽減・・・軽減措置はなし
登録免許税の軽減・・・建物分の固定資産評価額×0.3%
不動産取得税の軽減・・・築年数によって控除額が減額

新築住宅

固定資産税の軽減・・・戸建は3年、マンションは5年、建物分の固定資産税が半額
登録免許税の軽減・・・建物分の固定資産評価額×0.15%
不動産取得税の軽減・・・建物分の課税標準額(固定資産評価額)から1,200万円が控除
※2021年12月末時点

また、消費税について、土地部分は新築・中古に限らず非課税です。
しかし、家屋部分は新築が10%課税されるのに対し、中古は売主が不動産会社等事業者であれば10%ですが、個人であれば課税されません。

■住宅ローン減税との関係には注意が必要です

住宅ローン減税制度は下記を参照ください(国土交通省 住宅ローン減税)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html

【注意】消費税10%が適用される新築住宅や事業者を売主とする中古住宅には適用されますが、そもそも消費税が非課税である個人を売主とする中古住宅には適用されません。

■中古住宅の欠陥保証

2020年4月に施行された改正民法により、これまでの「瑕疵担保責任」は、引き渡された目的物が契約の内容に適合しているかどうかを問題とする「契約不適合責任」に改正されました。
隠れた瑕疵であるかを問わず、買主が種類または品質に関して契約不適合を知った時から1年以内に契約不適合の事実を売主に通知すれば、買主の権利が保全されるようです。

契約不適合責任の詳細は下記の資料をご確認ください。

https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001314422.pdf

いかがでしょうか、お住まい探しの参考になれば幸いです。

リニュアル仲介、渡辺でした。

住宅スゴロクを考える~将来売れる家を買うことが大切です~前のページ

不動産取引もITでスムーズに次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 立地適正化計画をご存知ですか?
  3. 住宅購入と 生涯の資金計画
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    狭い土地には建物を建てられない!?~敷地面積の最低限度について~

    物件の販売チラシの隅っこに「敷地面積の最低限度100㎡」といった記載が…

  2. 不動産取引ガイド

    マンションは内断熱か外断熱か

    断熱は結露防止や省エネルギーの観点から必須。マンションは内断熱が一般的…

  3. 不動産取引ガイド

    自己資金の割合が大きいほど金利優遇?

    住宅ローンの本審査になると、本人だけではなく、購入する物件自体の評価も…

  4. 不動産取引ガイド

    お住まい購入のリスクを見抜く、不動産登記簿謄本の見方

    普段あまり目にすることのない不動産の登記簿謄本(今は登記情報といいます…

  5. お金・ローン・税金

    相続税の計算方法ってご存知ですか?

    相続税の計算手順は、【相続税=課税価格×税率-速算控除額】となります。…

  6. 不動産取引ガイド

    防災に備えて不動産購入!地震ハザードステーションHPを確認する?!

    ■防災に備えて災害の準備を行いましょう!11月1日早朝に茨城県北部…

  1. リノベーション

    リフォームは最小限に! 耐震改修+劣化改修で 安心して暮らせる我が家を実現
  2. 不動産取引ガイド

    ローン控除期間中に、借入金の繰上返済をする場合は、返済期間に注意
  3. 住宅ローン審査

    家購入前に必読!事前審査が住宅ローン成功のカギを握る理由
  4. 欠陥・トラブル

    住まいを購入したら考える「配偶者居住権」という制度
  5. 不動産取引ガイド

    お隣さんと住所が一緒、を解決する方法
PAGE TOP