不動産取引ガイド

木造住宅の和室に使われる壁の種類のお話

木造住宅の和室の真壁仕様と大壁仕様の違い

リニュアル仲介の渡辺です。今回は木造住宅の和室に使われる壁の種類のお話です

木造軸組み工法での壁の納め方には、大壁仕様真壁仕様の2タイプの納め方があります。 洋室関係は、構造材の柱が見えない様に、壁を柱の外側で仕上る大壁仕様、また、和室は柱の内側で仕上る真壁仕様が基本です。 この真壁仕様は、日本古来の壁の納まりで現在まで受け継がれています。

では大壁と真壁ではどちらがいいのか

真壁のメリット

・和風の雰囲気を醸しだせる。

・塗り壁仕様に適している。

・広い空間の和室に適している。

・柱や和室造作が多く見えて、木の温かみが伝わってくる。

・部屋の広さが、大壁仕様より若干広くなる。

大壁のメリット

・モダン和室のイメージに適している。

・断熱材を入れる壁の厚みは、洋室関係と変わらない。

・洋室関係と同じように、高耐力の耐力壁を設けることができる。

・真壁仕様に比べ、チリ切れの可能性が少ない。

・施工が簡易です。

・柱は一般の柱と同じで済む。

・階高さが低い場合や上部に持ち出し(キャンチレバー)バルコニーが有る場合、木造軸組み工法の3階建て住宅には適している。

・面材耐力壁が使えることで、断熱材の筋交いによる切断が発生しない。

・施工費が真壁仕様より安い。

真壁のデメリット

・充填断熱材を入れる、壁の厚みが若干せまくなる。

・高耐力の耐力壁扱いが難しい。

・施工の手間が大壁仕様の和室に比べて高い。

・柱を化粧材にする必要がある。

・階高が低い場合や上部に持ち出しバルコニーが有る場合は、和室の天井高さと梁の高さ関係で、構造梁が見える場合があるので、その場合は適さない。

・施工費が高く付く。

大壁のデメリット

・塗り面積が広くなるため、塗り壁仕様には適さない。

・狭い空間の和室には適さない。

・洋室感覚の和室になる。

・真壁仕様より、和室の広さが若干狭くなる。

良い部材が手に入る方やいつも眺めていたい方は真壁を選ばれて床の間などを作ってみてはいかがでしょか。

日本家屋は素敵ですね。

日本住宅工法にはこんなにあります。前のページ

「印鑑」「印影」「印章」この違いご存知ですか?次のページ

ピックアップ記事

  1. 土地価格の相場を知る方法
  2. 住宅購入は不安でいっぱい
  3. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    住宅金融支援機構への問合せ件数増える!?

    新型コロナウイルスの影響で、(独)住宅金融支援機構は、お客様コールセン…

  2. 不動産取引ガイド

    思い描く理想の収納

    一般的に収納が建物の13%あると理想といわれています。どこにどのよ…

  3. 不動産取引ガイド

    耐震等級と一戸建て

    耐震等級とは、建物が地震にどのくらい強いかを示す指標のひとつです。…

  4. 不動産取引ガイド

    マンション購入時にプロが見る注意すべきポイント(中古編)

    前回は新築マンションを検討される方の注意すべきポイントについて、解説を…

  5. 不動産取引ガイド

    令和時代の住宅購入 検討しているエリアの自治体は将来に期待が持てる施策を行っていますか?

    住宅購入を検討する際、まず初めに何をやるべきなのでしょうか?物件情…

  6. 不動産取引ガイド

    相続登記の申請義務化がスタート 自分で手続きをされる方へ

    不動産を相続したときの登記手続きが4月1日、義務化されました。不動産の…

  1. 不動産取引ガイド

    物件探しはパソコンの利用がお勧めです
  2. 不動産取引ガイド

    コロナ禍の不動産売却査定(AI評価)!『全国マンションデータベース』で見えてくる…
  3. 不動産取引ガイド

    「終の棲家」という考えは不動産購入時に不要?!
  4. 欠陥・トラブル

    『築40年超の戸建を買ってリノベーション 取材を受けました!』
  5. 欠陥・トラブル

    不動産処分と行方不明の相続人
PAGE TOP