不動産取引ガイド

古い物件は、要確認!水道の引込管の材質について

水道の引込管(給水管)には、鉛管(えんかん)、鋳鉄管(ちゅうてつかん)、ステンレス鋼管、塩化ビニル管、ポリエチレン管などさまざまなものがあります。このうち安価で加工が容易な鉛管は、明治時代の近代水道普及期(明治31年)から広く使われてきました。

ころが鉛管は、古くなっていると地中で漏水することが多く、

また鉛による人体への影響が指摘されるようになり、現在はステンレス鋼管、塩ビ管などが使われるようになっています。

 

鉛管だからといって即座に健康被害を及ぼすことはないでしょうが、「朝一番の水を使うときや旅行等で長時間使用しなかった場合には、念のためバケツ一杯程度の最初の水は飲用以外の用途に使用することをお勧めします」(東京都水道局)といった内容の呼び掛けが、各自治体からなされています。

(資料)東京水道局 https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/faq/qa-9.html

 

ところが鉛管の使用が禁止されたのは比較的近年であり、早い自治体でも昭和50年代頃、東京都で使用が全面禁止されたのは1995年(平成7年)のことです。

 

つまり、それ以前に建てられた住宅では現在も鉛管が使われている可能性もあり、中古住宅の売買にあたって引込管の材質を確認する必要があります。

 

「引込管(給水管)は個人の財産である」という理由から、鉛管を他の材質のものに取り換える工事も個人の負担と責任で行なうことになっています。

古い中古住宅を購入する際には、事前に確認しておきましょう!

 

以上、バイヤーズエージェント中田でした。

気を付けたい「相続による不動産の共有」前のページ

2018 年8月度の不動産相場次のページ

ピックアップ記事

  1. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  5. 土地価格の相場を知る方法

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    住宅ローン金利が下がってます!

    今月のフラット35の金利は0.98%と史上3番目に低い金利となりました…

  2. 不動産取引ガイド

    新宿の50年前は・・・

    新宿の50年前は・・・新宿の西口には高層ビルはなく以前東京ドーム5分の…

  3. 不動産取引ガイド

    木造住宅の工法

    住宅の「構造・工法」は、材料、力を伝えるしくみの構造と、造り方の工法の…

  4. 不動産取引ガイド

    9月1日は防災の日。豪雨や地震に対する公的補償について

    9月1日は防災の日。台風や高潮、地震など自然災害について認識を高め、対…

  5. 不動産取引ガイド

    日本建築の凄いところ・・・!

    今回の熊本地震によって石垣が崩れてしまった映像を目にした方も多いはずで…

  6. お金・ローン・税金

    2018 年12月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2018…

  1. お金・ローン・税金

    2019年9月 フラット35金利のご案内
  2. 不動産取引ガイド

    タワーマンションの「2つの老い」を巡る課題について
  3. 不動産取引ガイド

    住宅ローンが払えない?!コロナ禍では早めの相談が「鍵」を握る?!
  4. 欠陥・トラブル

    政府が相続登記の義務化を検討!?
  5. かし保険

    既存住宅売買かし保険で気を付けたいこと
PAGE TOP