土地の価格は、一物四価と言われるように、同じ場所の土地に対して4つの価格があると言われています。発表される行政庁や価格の根拠となる理由が異なることから、一つの不動産に対していくつもの公的な価格がつきます。
その4つの価格とは一般的に
1)実勢価格(時価)
2)地価公示価格 (標準地を定め、国土交通省(都道府県)が発表)
http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0
3)相続税路線価 (国税庁が発表。主に相続税や贈与税の計算の際に利用する価格を指す)
http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h27/index.htm
4)固定資産評価額(市町村が発表)
「実勢価格(時価)」は、実際に取引される価格をさしますので、その土地を売買・鑑定等してみないとわからないのですが、「地価公示価格(基準地価格)」、「相続税路線価」は一般に公表されており、「固定資産税評価額」は所有者だけ見ることができます。
そしてこれら4つの価格の関係は、地価公示価格を100とした場合、実勢価格(105%)>地価公示価格(100%)>相続税路線価(80%)>固定資産税評価額(70%)の水準を目安に決められています。
ですので、おおまかな目安としての土地の価格が知りたい時には、近隣に存する「地価公示価格(基準地価格)」、前面道路の「相続税路線価」、そして自分が所有者ならば対象地の「固定資産税評価額」を、上記のそれぞれの割合で割戻すことにより知ることができます。
ただし、①土地は形状や規模等の個別性により価格は大幅に異なること、②価格時点(※)が異なることによりタイムラグあること、の2点には注意が必要ですのでお気を付けください。 (※)価格時点とは、不動産の価格の判定の基準となった日で、地価公示価格・相続税路線
価・固定資産税評価額は価格時点が毎年1月1日、基準地価格は価格時点が7月1日とな
っています。
■公示価格と実勢価格の違い
地価公示は、一般の土地の取引価格に対して指標になるため、概ね実勢価格に近い価格なるはずですが、例外もたくさんあります。土地の場合、近隣の相場が㎡当たりいくら、という価格ではなく、その土地のどんな建物が立てられるか、によって土地の価格が大きく異なります。また、特殊な条件の土地(間口が狭い、不整形、急斜地、広大地など)は公示価格より相当安くないと売れないことが多いです。
その他、市場環境の急激な変化がある場合には、タイムラグがあるため、実勢価格と地価公示価格では乖離している場所等も多いので②~④は一つの参考指標として捉えていただいた方が良いといえます。
具体的な事例でお知りなりたい方は気軽にお問い合わせください。
リニュアル仲介本部パイロット店 中田でした!