かし保険

中古物件の“法令違反あるある”(戸建住宅)

真面目で勤勉な日本人。確かにそうかもしれません。
でも家に関しては違います。市中に売りに出ている中古物件には法令違反のものが沢山あります。
恐らく消費者の皆さんが考えている以上にあります。
今回は、よくあるイレギュラーである、「建ぺい率・容積率オーバー」の“あるある”をまとめてみました。

≪建ぺい率・容積率オーバー あるある≫

◎地下車庫の容積率緩和措置を受けていると思われるが、検査済証が無い為確証がない。

◎建築確認申請の図面、工事完了後の検査時点では「吹き抜け」だったが、その後、二階の床(=1階に天井も貼って)を貼って居室としている。

◎上記同様、完了検査までは小屋裏収納(天井高1.4m)だったが、その後、小屋裏収納の天井を外して居室として使用している。

◎上記同様、完了検査まではインナーガレージだったが、その後、壁や床を貼って居室として使用している。

◎所有者が容積率のことを知らず、また施工業者からの注意喚起もなく増築をしてしまい、容積率が超過してしまった。

建ぺい率・容積率オーバーの物件は住宅ローンがつきません。
現金で買うことが前提となってしまうので買い手が限られることになり(=需要が少ない)、通常の物件相場よりも安い値段で市場にでることになります。
もともと現金購入前提で建替えるつもりがないとしても“安く買えて良かった”と思うのは早計です。
なぜなら、わざわざ建ぺい率・容積率をオーバーして作っているのには理由があることが多いからです。
例えば、その地域の容積率が80%で、自分が持っている土地の面積が80㎡だとします。遵法して建てると延床面積64㎡になってしまいます。
これだと、家族で住むには狭いので、前述のような方法で住空間を増やす訳です。
将来ご自身が売却を考えた時には、その建物は築50年になっているかもしれません。
それを購入する買い手は恐らく、“建替えると64㎡かぁ。折角戸建てなのに狭すぎるなぁ…”と敬遠され、買い手が限られることとなり、資産価値を大幅に下げることにもつながりかねません。

折角お住まいを選ぶのであれば、将来においても流動性の高い、ちゃんとした物件を選択するようにしましょう。

以上、リニュアル仲介本部パイロット店 エージェント石川でした。

住宅購入時に気になる、検討エリアの自治体情報について?前のページ

いよいよ鉄道が廃線になる時代に突入!次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 住宅購入は不安でいっぱい
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    不動産を「差押え」られてしまったら?

    今回は不動産にまつわる、聞いたことあるけどよく知らない用語の解説です。…

  2. 不動産取引ガイド

    住宅ローンの金利上昇の兆しあり!注意すべきポイント?!

    歴史的な低水準が続いてきた住宅ローン金利に変化の兆しが見え始めておりま…

  3. 不動産取引ガイド

    お仏壇の置く場所はどこ

    最近の住宅は和室を設ける事が少なくなってきている傾向にあるかと思います…

  4. 不動産取引ガイド

    相続税対策のカラクリ 都心のタワーマンションが実は「安い」?

    相続税対策の方法としてよく聞く節税方法のひとつに、タワーマンションの購…

  5. 不動産取引ガイド

    都市計画法の「景観法」とは?

    住宅購入時に売買契約を売主様と買主様で交わされるのは通常ですが、その前…

  1. かし保険

    改正宅建業法施行は「既存住宅売買瑕疵保険」の普及が目的?!
  2. 不動産取引ガイド

    2018 年3月度の不動産相場
  3. 不動産取引ガイド

    中古住宅購入時の確認ポイント
  4. 不動産取引ガイド

    建物のW造、S造、RC造、SRC造の違いとは?!
  5. 不動産取引ガイド

    住宅ローンを組む前に自分の「信用スコア」を調べてみませんか?
PAGE TOP