不動産取引ガイド

ショッピングモールに近い物件は「買い」なのか?

LCワールド本巣という岐阜県本巣市の大型ショッピングモールの話題がニュースになっています。
http://www.j-cast.com/2016/09/12277878.html?p=2
広大な館内で営業しているのは無人タマネギ販売所のみという状況だそうです。

ショッピングモールへのアクセスを売りにした開発がよく見られます。
確かに大型ショッピングモールが近くにあれば便利ですね。
しかし、ショッピングモールの立地条件を考えると、そこには大きな罠が待っていることがわかります。
通常大型ショッピングモールは郊外に作られます。巨大な敷地を確保しようとするとどうしても郊外になってしまうからです。
ショッピングモールの開発とともに道路なども整備されることが多いのですが、街と呼ぶには発展途上のため、基本的に都市部からのアクセスが限られます。
多くは一本道が整備され、オープン当初は大渋滞になることが多いようです。
主要駅からシャトルバスなども出ていて(場所によっては循環バスのルートに入ることも)、一見交通の便が良さそうに思えます。
モール内に病院なども誘致され、買い物も便利、シャトルバスを使えば通勤・通学にも便利そうです。
ショッピングモールの罠というのは、ショッピングモールが存在することが条件になっていることです。
ショッピングモールがなくなった場合を考えると、都市部から離れた不便な立地でしかありません。
人が集まるからバスが出るのであって、ショッピングモールがなくなればバスもなくなります。
(そもそもシャトルバスはショッピングモールの管理下なので、経営悪化とともに削減対象となります)
人が集まるからテナントが出店するのであって、病院だとしても収支が合わなければ撤退します。
参考までにLCワールド本巣のホームページです。http://lc-world.co.jp/
ここの側の家を買いたいと思うでしょうか?
「あの時は○○モールがあったから便利だったのに…」そんな後悔の声が10年~20年後から聞こえてきそうです。
言うまでもなくショッピングモールは民間企業です。経営が悪化すれば容易に撤退します。
多くは人口減少に起因すると思われますが、有名になった「LCワールド本巣」や「ピエリ守山」といったショッピングモールの場合、競合店が近く(近くと言っても5km~10km圏内)にできたのが要因と言われます。
こうなると普通の商店と何ら変わりがありません。ショッピングモールが存在できるかどうかは運営会社の経営手腕に委ねられているのです。
同時に自宅の資産価値も運営会社の経営手腕に委ねられていると言わざるを得ないのです。
スーパーが近いも同様です。そのスーパーがなくなれば途端に不便な立地になってしまいます。
バブル期あたりに作られた新興住宅地にその傾向が多いように思えます。
多少駅から遠くてもスーパー、病院が近いから便利、というのは人が多い時代の価値観です。
これからの人口減で、商業施設はもちろん、病院も学校もなくなります。
○○だからという買い文句は、その条件が無くなれば無価値な「罠」でしかないのです。
住宅の価値は立地です。将来的に人が集まる街選びです。
住み慣れているから~、子供の学区域が~、職場が近いから~などといった個人的な理由で家選びをしてはいけません。
ましてや郊外だけど新築だから、という販売会社の口車に乗ってはいけません。
まずは冷静に、客観的に、様々な条件がマイナス側に働いたとしてもそれでも「買いたい」「住みたい」と思える街探しが重要だと思います。
リニュアル仲介の稲瀬でした。

———————————————–

「資産となる家を真剣に考えるセミナー」

・マーケットを知る
・資産性とは何か
・リスクを考える
・減税・補助金
・私達ができること

↓ 詳細はコチラ ↓
http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

———————————————–

 

間接照明の使い方で1UP。前のページ

築浅物件ならではの注意点≪中古住宅の保証 その④≫次のページ

ピックアップ記事

  1. 危険な場所は 地形図で見分ける
  2. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 住宅購入と 生涯の資金計画
  5. 買ってはいけない物件を自分でチェック

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    首位に返り咲いた吉祥寺 住みたいランキングに変化があった?!

    突然ではありますが、皆様どのような場所に住みたいですか?先日、…

  2. 不動産取引ガイド

    不動産は「リアル」と「メタバース」、2つ所有する時代になる?!

    ■突然ではありますが、「メタバース」をご存知ですか?!突然ではあり…

  3. 不動産取引ガイド

    ちょっと待った!その物件「おとり広告」じゃないですか?

    日本経済新聞に不動産の「おとり広告」に関する記事が出ていました。「…

  4. 不動産取引ガイド

    部屋のイメージで色選びは異なります!

    色がもつ力と体に与える影響とは?部屋の色や組み合わせによって見…

  5. 不動産取引ガイド

    売る時に価格が下がりやすい物件とは?(自然災害の被害に遭いやすい場所に建つマンション)

    歴史的に災害の被害が大きかったエリアや、大きな被害が予想されているエリ…

  6. 不動産取引ガイド

    宅建業者について

    今回は不動産業以外の方にはあまり知られていない、宅建業者の事についてお…

  1. 不動産取引ガイド

    悪質なリフォーム業者には注意!!
  2. 不動産取引ガイド

    売る時に資産価値が下がりやすい物件とは(大規模すぎるマンション)
  3. 不動産取引ガイド

    2018 年10月度の不動産相場
  4. 不動産取引ガイド

    国民年金の「納付期間45年へ延長」住宅購入を消費ではなく未来への貯金に代える方法…
  5. 不動産取引ガイド

    遺産分割協議ができない!?不動産と行方不明者
PAGE TOP