お金・ローン・税金

旧耐震マンション 住宅ローン控除と耐震基準適合証明書≪2/3≫

前回(※https://smile.re-agent.info/blog/?p=3636※)は、旧耐震マンションで住宅ローン控除適用を受ける為の手段として、「耐震基準適合証明書」「既存住宅売買かし保険」をご紹介し、マンションの場合には、多くの所有者がいるので、耐震診断・耐震補強が現実的には難しいというところまでご説明致しました。

今回は、極々たまに出現する耐震改修済みマンションで、住宅ローン控除適用にたどり着くまでの確認プロセスをご説明したいと思います。

まず、耐震改修がされているのであれば、耐震基準適合証明書の取得が可能で、瑕疵保険付保や住宅ローン控除等が利用できるのでしょうか?答えは「できる場合もあれば、できない場合もある」です。耐震改修にも、現行法と同等の耐震性まで引き上げる工事がされていることもあれば、事情があって部分的な工事しかしていないこともあるからです。

耐震基準適合証明書は耐震性の証明ですので、後者ではダメだということですね。

では、今回の本題である耐震基準適合証明書発行の可否をどのように確認していけばいいか、をご説明したいと思います。

不動産業を営まれている方でも知っておいて損はない方法です。

広告で「耐震改修済み」と書いてあった場合には、その広告を出している不動産会社に問い合わせをしても、恐らく正確な回答は期待できません。

初めにどこに尋ねるべきかというと、そのマンションの管理会社です。

マンション管理会社は、そのマンションの歴史を色々と知っているからです(管理会社が最近変更になってしまっている場合にはその限りではありませんが)。

広告にマンション管理会社名が記載されている場合には、それをインターネットで検索してみましょう。

もし広告に記載されていなければ、マンション名で検索をすると、リニュアル仲介マンションライブラリー(※http://mdb.rchukai.jp/※)他、マンション情報を公開しているサイトに管理会社名が記載されている場合があります。その管理会社名をインターネットで検索すれば、連絡先がすぐに見つかると思います。

大きな会社の場合、マンションが所在地によって、支店が異なりますので、「御社で管理なさっている(マンション名)は、どちらの支店がご担当でしょう?」といった感じで、支店及びそのマンションの担当者のお名前もヒアリングしておきましょう。

つづいて、マンション管理会社の担当者に連絡をし、下記の順に確認をしていきます。

 

1.○○マンションで耐震改修を過去に行なっているということなのですが、事実でしょうか?
→実施したことは無いという回答であれば、恐らく広告が間違いであると判断ができますので、調査終了です。
2.自治体の耐震改修に対する助成金を利用したかはご存じでしょうか?
→利用しているという回答だった場合には、助成金の適用条件を満たすために、現行法同等まで引き上げる耐震改修をしている可能性が高いです。逆に、利用していないという回答だった場合には、部分的な補強にとどめているといった可能性が高いでしょう。このような場合、その経緯について、管理会社の担当者の方がご存じのケースも多いです。
3.このマンションの耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事を行なった建設会社・設計事務所(以下、設計事務所等)の連絡先を教えてください。

上記3のところまでいけば、“耐震基準適合証明書が取得できる”と、安易に考えてしまってはいけません。

この後、連絡先を教えてもらった設計事務所等に連絡をすることになるですが、ここでも証明書発行のハードルがあるのです。

次回は、設計事務所等への確認の仕方についてご説明致します。

もちろん、リニュアル仲介でお住まい探しをなさっているお客様の場合には、リニュアル仲介のエージェントがこれらの調査を行なっております!

以上、リニュアル仲介本部パイロット店 エージェント石川でした。

***************************************************

■不動産の資産価値を即座に判断

セルフインスペクションアプリ「SelFin」

https://self-in.com/ (ご利用は無料です)
■資産となる家を真剣に考えるセミナー

http://www.rchukai.com/#!seminar/c1vy0

***************************************************

マンションなどでよく見る、ベランダガーデニング。前のページ

空き家入居に4万円を補助?!空き家に潜む問題点と考え方について次のページ

ピックアップ記事

  1. 立地適正化計画をご存知ですか?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入は不安でいっぱい
  4. その家は人口減少した将来でも売ることができる家ですか?
  5. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    困った間取り⁉

    困った間取りの特集があり、解決アイデアがありましたのでご紹介いたします…

  2. 不動産取引ガイド

    内見時、部屋を見るより重要なこと!?本部エージェントの現場レポート≪中古戸建て編≫⑥前編

    今回は千葉県某所、昭和60年築の戸建てを見てきました。今回も、エージェ…

  3. お金・ローン・税金

    【必見】10月1日からフラット35Sの金利引き下げ幅が変更となりました…

    フラット35Sは、質の高い住宅を取得したことにより、金利を10年間もし…

  4. お金・ローン・税金

    不動産購入時の諸費用ってどのくらいかかるかご存知ですか?

    不動産購入時に諸費用を聞かれると物件代金の7~8%を目安にとお答えする…

  5. 不動産取引ガイド

    住宅の耐震性に関するよくある「勘違い」

    住宅ローン減税のための耐震基準適合証明書に関係して、住宅の耐震性につい…

  6. 不動産取引ガイド

    家を買うタイミングはいつ?

    家を購入する際には住宅ローンを組むのが一般的です。住宅ローンの条件…

  1. お金・ローン・税金

    2021年10月 フラット35金利のご案内
  2. 不動産取引ガイド

    「所在」は住所とは違う?
  3. 不動産取引ガイド

    せっかく購入した家。綺麗に住むのとそうでないのとでは将来売却などを考えた時に売却…
  4. 不動産取引ガイド

    未来の水害への備えを
  5. 不動産取引ガイド

    資産防衛のための住宅購入 子育てのための住宅購入は少し難しくなっています
PAGE TOP