リノベーション

中古住宅購入時のリフォームはかし保険の検査技術のある事業者選びが大切

一般的なインスペクションでは発見できない雨漏れの原因を特定
根本的な劣化改善を行うことができました。

都心にありながら田舎のような雰囲気の街に住みたいと考えていたGさん。
検討のエリアが広く、また、予算も限られていたため物件探しは思った以上に難航しました。
2年以内には購入したいくらいのゆったりしたスケジュールで家探しをしていたところ、Gさんの条件にピッタリ当てはまったのが築23年のこの物件でした。

売主からは雨漏れ履歴があると聞いていたので、建築士によるインスペクションを実施したところ、雨漏れの原因と思われる外壁の異常は確認されたものの、建物上部で足場がないと詳細を確認できないため、外壁の塗装工事を実施することを前提に取引を進め、足場を組んだ際に詳細を調査しましょう、ということになりました。

無事に物件の取引を終え、サイディングを一部解体し、問題箇所を調べたところ、単なる外壁の劣化ではなく、新築時の施工の問題であることが発覚。
サイディングの下地材が著しく劣化してしまっていることがわかりました。
一般に雨漏れは原因箇所の特定が困難で、塗装工事が対処療法として行われることが多いのですが、根本的な解決にはなっていないので、塗膜の劣化によって雨漏れが再発する恐れがあります。


リニュアル仲介では構造性能に詳しい建築士によるインスペクションを実施しているため、サイディングを解体して内部の劣化を発見することができたのですが、一般的なかし保険の検査は非破壊検査でしかも足場を組むこともないので、建物上部に問題がある場合、原因の特定は困難です。
更に原因が特定できない以上、普通のリフォーム会社は上から塗っておしまい、と判断するケースが多いです。
今回のように、中古住宅には思わぬ問題点が潜んでいる可能性があるので、中古住宅を取引する際には少なくともかし保険の検査技術のあるリフォーム会社を選択することが大切です。


今回の取引では、劣化の解消だけではなく、既存住宅売買かし保険(引渡し後リフォーム特約付)にも加入しました。
構造と雨水の浸入に対して5年間、最大1000万円の保証が付きます。
どれだけ施工力のあるリフォーム会社でも事故の可能性はゼロではありません。
かし保険のような安心取引の仕組みを利用することが、中古住宅取引では大切だと思います。

いよいよ始まる安心R住宅前のページ

耐震・制震・免震 とは?次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  3. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. デザイン

    「気にいらないところがどこにもない」限られたリフォーム予算の中で希望の住環境を実現

    資産価値重視の物件探し。でもせっかく中古を選ぶんだからリフォームを楽し…

  2. マンション

    「資産価値重視」の住宅購入

    何を基準に住宅購入をするのか半年間も迷走。リニュアル仲介のセミナー…

  3. リノベーション

    壁補強1カ所と劣化改修だけで 耐震基準をクリア

    中古木造住宅の購入には、建築士による建物インスペクションが欠かせま…

  4. リノベーション

    インスペクション結果を購入判断材料に活用

    インスペクションの結果、雨漏りが指摘され、物件の購入を見送ることになり…

  5. リノベーション

    築43年の一戸建てを思い通りにリノベーション

    耐震+劣化改修で現行基準に再生ショールームをまわってこだわりの…

  6. マンション

    資金計画の練り直しが希望の住まい発見の糸口に

    地元・大手不動産会社に相談するも良い物件に巡り会えず資金計画を具体…

  1. 不動産取引ガイド

    国立西洋美術館 世界文化遺産に決定!
  2. 不動産取引ガイド

    LCCM住宅(ライフサイクスカーボンマイナス住宅)【 省エネ住宅シリーズ】
  3. 不動産取引ガイド

    地震による火災に備えた家づくり
  4. 不動産取引ガイド

    長期優良住宅【 省エネ住宅シリーズ】
  5. 不動産取引ガイド

    古屋付きの土地購入の注意点
PAGE TOP