不動産取引ガイド

人口が減った自治体ランキング

東洋経済に面白い記事が掲載されていました。

この3年「特に人口が減った」自治体ランキング
~山間部の自治体では人口減少が顕著に~
https://toyokeizai.net/articles/-/288872

人口減少問題が叫ばれるようになって久しいのですが、将来の話なので漠然としたイメージしかお持ちでない方は多いと思います。
特に都市部に住んでいる方は、地方の過疎問題は今に始まったことではないので、田舎だから仕方がないのでは?というご意見も多いのではないでしょうか。

しかし、これからの人口減少時代は、これまでの「過疎」の問題以上の社会問題を引き起こす可能性があり、人が減っていく町に住むということはどういうことなのかを知っておく必要があると思います。

お盆を迎えるにあたって長期休暇を取られる方もいらっしゃると思います。国内旅行であれば、途中で記事のランキングに入っている自治体を経由する場合や、少し足を伸ばせばたどり着ける場合は、ぜひ町の雰囲気を見に行くことをお勧めします。
いまそこで発生している現実が、今後都市部郊外でも起こり得る風景です。特にこれから家を買う方にとっては、得るものが多い体験になると思います。
(ハザードマップで土砂災害などの情報を拾っておくとなお勉強になると思います)

記事のランキングの自治体の鉄道の状況を調べてみました。当然と言えば当然なのですが、上位10位にランクインしている自治体のうち、鉄道が通っている自治体はわずか2つで、ランキングを見ると鉄道の通っていない自治体の過疎化が進んでいるようです。
町や村単位では鉄道が通っていないところもあると思いますので、市単位で見てみると、27位の北海道芦別市は市北部に根室本線が通っているだけで、駅も「芦別」「上芦別」「野花南」の3つです。
ランキング101位の鹿児島県垂水市は1987年3月廃線になったようで、鉄道が通っていません。また、ランキング103位の高知県土佐清水市も鉄道が通っていません。

過疎化の原因は様々なので一概には言えないのですが、鉄道の有無、最寄り駅からの距離は人口減少に大きな影響を及ぼすのは間違いありません。
地方では道路交通網も資産価値に影響を及ぼす要素ですが、だからと言って鉄道網の影響を無視するのは良くないと思います。

住宅購入でもっとも重要なのは立地です。人が集まらない街に家を買うと、売れなくなるどころか、行政サービスの限界により、生活すらままならない状況も起こり得ます。
〇〇だから多少駅から遠くても大丈夫、車があるから大丈夫というのは、非常に危険な判断です。
田舎であればあるほど、なおのこと立地にこだわって家探しをすることをお勧めします。

室内にウッドデッキ!目からうろこのDIY術前のページ

介護を考えたリフォーム次のページ

ピックアップ記事

  1. 住宅購入は不安でいっぱい
  2. 住宅購入と 生涯の資金計画
  3. 土地価格の相場を知る方法
  4. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. 不動産取引ガイド

    ショッピングモールに近い物件は「買い」なのか?

    LCワールド本巣という岐阜県本巣市の大型ショッピングモールの話題がニュ…

  2. 不動産取引ガイド

    2040年までに推計人口が上回る地域ランキング

    国立社会保障・人口問題研究所が2023年12月に発表した2040年の推…

  3. 不動産取引ガイド

    地震は忘れた頃にやってくる?!東日本大震災から5年が経過しましたが・・・。

    最近、震災から5年が経過し、いろんなシーンで復興の様子が報道されていま…

  4. 不動産取引ガイド

    分譲マンションの共有部分とよく耳にしますが、どこを指しているのでしょうか…

    分譲マンションなどのように、一棟の建物が構造上いくつかの部分に区分され…

  5. 不動産取引ガイド

    政府が少子化対策として、3世代同居に力を入れる?!

    おはようございます。法人営業部の犬木です。本日は「政府が少子化対策とし…

  6. 不動産取引ガイド

    「家に地下室を作るメリットとデメリット」

    家を買うのではなく、家を建てたいと思っている方東京都心部周辺では、…

  1. 不動産取引ガイド

    建物のW造、S造、RC造、SRC造の違いとは?!
  2. 不動産取引ガイド

    ご自身のお持ちの家財。再調達価格はいくらかご存知ですか?
  3. 不動産取引ガイド

    中古戸建てを内見する際のちょっとしたチェックポイント
  4. 不動産取引ガイド

    『明治前期の東京は・・・どんな町だったか』
  5. 不動産取引ガイド

    2018 年11月度の不動産相場
PAGE TOP