不動産取引ガイド

契約の始まりと終わり ~停止条件と解除条件の違い~

高額な不動産取引においては、残念ながら思い通りに契約が進まないこともあります。

住宅ローンが通らない、必要な行政庁の許可が下りない、といった事情により、契約が白紙になってしまうケースがあります。

こうした場合に備えて最初の売買契約時に設定されるのが、「停止条件」や「解除条件」になります。

・契約の効力発生を停止しておく「停止条件」

ひとつめが、条件が整ったときに契約の効力が発生する「停止条件」です。

たとえば、「農地法の許可が取得できたら」といった条件や、「建築確認申請が通ったら」といった、一定の条件が成立した時に、売買契約も効力が生じるという契約形態です。

・契約を遡及的に無効にする「解除条件」

もう一方は、条件が整わなかった場合には、契約を解除することができる「解除条件」です。

「住宅ローンの審査が下りなかったら」「住替え先の契約が成立しなかったら」といった、希望の条件が整わなかった場合には、売買契約を白紙解除できる、という契約形態になります。

どちらも、不動産取引の場面では、良く目にされる売買契約の条件設定かと思います。

それぞれ、条件付けをするメリット・デメリットがありますので、契約の経緯や進捗状況、相手方とのパワーバランスなどを考慮して、話を進める必要があります。

リニュアル仲介では、徹底的に買主に寄り添った立場から、相手の方との交渉を進めてまいります。

こうした不足の事態を想定した「条件」を契約に設定しておくことで、結果的には安心して売買契約が行えることになります。

お住い探しの際には、ぜひ信頼できる不動産のプロフェッショナルによるカウンセリングを受けるようにしましょう。

団地再生プロジェクト始動?!団地の未来はどうなるのか!前のページ

IOTで時短家事!!次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入は不安でいっぱい
  4. 土地価格の相場を知る方法
  5. 立地適正化計画をご存知ですか?

関連記事

  1. お金・ローン・税金

    競争力急上昇!固定金利住宅ローンの定番「フラット35」が使いやすくなりました!

    2018年4月1日から、住宅金融支援機構の「フラット35」の制度が大き…

  2. 不動産取引ガイド

    上下階の遮音性能は、床の厚さと構造からおよその判断が出来る

    上下階に伝わる生活音はトラブルのもと。遮音性能はコンクリート・スラブ(…

  3. 不動産取引ガイド

    自己資金の割合が大きいほど金利優遇?

    住宅ローンの本審査になると、本人だけではなく、購入する物件自体の評価も…

  4. 不動産取引ガイド

    長寿を喜べない国に…

    今年も敬老の日を迎えました。報道によると国内の90歳以上人口が20…

  5. 不動産取引ガイド

    引渡し前の確認について

    売買契約を済ませ、住宅ローンの手続きも無事に終わり、あとは売主様に残金…

  6. 不動産取引ガイド

    2020 年2月度の不動産相場

    公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)から、2020…

  1. 不動産取引ガイド

    耐震性を軽視していませんか?<木造賃貸・民泊編>
  2. 不動産取引ガイド

    家建てロボット登場。4~6週間の工程が2日に短縮!
  3. 不動産取引ガイド

    マンションの敷地権とは?
  4. 不動産取引ガイド

    ドローン(小型無人機)を活用したインスペクションの普及に向けて ドローンの所有者…
  5. 不動産取引ガイド

    3年に1度の「評価替え」とは?
PAGE TOP