■住宅購入前に、家計費の見直しは「固定費」の節約がポイント?!
新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけに「家計費の見直し」に動く人が増えているようです。その事を家計の体質強化と言うようです。自粛生活で支出は結果的に減ったものの景気低迷の終息が見通せずにいる為、収入減少が本格化する可能性があります。そのような状況とは裏腹に、テレワークのシーンは増え、賃貸で過ごしている方は売買へと検討されている方も増えているようです。そこで非常に重要な考え方として、生活費の見直しです。特に携帯電話料金や水道光熱費など毎月払うことが決まっている家計の「固定費」の節約がポイントのようです。
コロナ禍の増えた支出、減った支出を出してみると、増えた支出としては、「マスクやアルコール消毒等」「PC」「教養・娯楽関係(耐久財)」「酒類」「家事サービス関連」などがあげられるようです。また、減った支出を出してみると、「交通費」「外食費」「教養・娯楽関係(サービス)」「スーツや和服等」「履物類」となっているようです。
家計への影響は、すでに統計に表れているようです。厚生労働省の毎月勤労統計によれば、現金給与総額は緊急事態宣言が出た4月以降、1年前と比較可能な企業では5カ月連続で前年同月を下回っていたようです。
運輸や旅行業では冬のボーナスを減額する企業も出ているようで、業績悪化が給料やボーナスに本格的に反映されるのはこれからのようです。2020年度の1人当たり賃金は前年度に比べ2%ほど減り、2021年度も減少が続くと予測されています。コロナが家計に対してもたらした影響のマイナスは非常に大きいです。
一方、自粛生活では多くの人が意図せずして節約することになっています。総務省の家計調査によれば2020年4~6月期の消費支出は前年同期比10%減と、比較できる2001年以降で最も大きく減少したようです。内訳をみると交通費や外食費、教養娯楽サービス費がそれぞれ5~6割程度減り、鉄道各社の業績予想も軒並み、かなり悪い数値となっています。人と対面で会う機会が減り、靴やスーツなどの購入も大幅に落ち込んでいます。
一方、増えた支出もあり、マスクを手作りするためか生地・糸類への支出が過去20年で最大の増加となったり、既製品のマスク、パソコン、「家飲み」のための酒類なども大きく増えたようです。感染予防を重視しながら、生活が大きく在宅にシフトした様子が見て取れます。しかし、このような状況が経済にとってはかなりのマイナス要因となっています。
こうした変化は一過性ではない可能性が大きく、「コロナ後の新たな働き方や生活も見据えて、家計の構造的な見直しが必要になっている」ようです。在宅勤務やオンラインでの家族・友人との交流は今後も続くと思いますし、コロナ禍の自粛生活は、減らしても影響が小さい支出、新たな生活で必要な支出を洗い出す好機になっているようです。
■テレワークが普及し、賃貸より自宅ニーズが高まっている?!(家計費の見直しも重要!)
ここまで自宅で過ごす時間が増えると、賃貸暮らしの方の自宅取得ニーズは高まり、少し広めの自宅を検討するようになっているようです。その為、不動産・建築関係のニーズはあり、コロナ禍でも大きなマイナスとはなっていないようです。
最近では大手不動産会社のPRやテレワークスペースのリフォーム・新築提案が増えています。そのような広告も増え、1年前には想像すらできなかったニーズが発生しています。
そのようなニーズを実現するために、「固定費」の見直しは必須のようです。
■住宅購入前に「固定費」の見直しで、一番影響が大きいのが通信費?!
教育費や住宅費、保険料なども含む固定費を2019年の家計調査年報から推計すると、勤労者世帯では月々の税などを除く支出の約3割を占め、住宅ローン返済世帯では4割になっています。2020年4~6月期の勤労者世帯では在宅時間が増えたことを映して電気代や水道料、通信費が前年同期に比べ多かったという結果も出ています。
住宅購入前に「固定費」の見直しで、一番影響が大きいのが通信費の見直しのようです。家族4人のスマートフォンの契約を大手キャリアから格安事業者に切り替え、結果、通信料が年間10万円ほど安くなったという事もあるようです。現在、菅義偉政権は大手キャリアに携帯通信料金の引き下げを求めているが、値下げの実現を待たなくても消費者の選択次第で固定費を減らせる余地は大きいようです。
これまでは収入が増えれば支出も増え、思うように貯蓄できなかったという方は多いと思います。GO TOトラベルキャンペーンも始まっていますが、住宅購入前は旅行や洋服は必要以上に買わないよう自粛する事で、夢のマイホームを手に入れる事にもつながります。コロナ禍で自然に貯蓄できる収支を目指して家計の体質強化に取り組む事も非常に重要です。
コロナ禍の自粛続きで気が滅入っている方もいると思います。
そのような状況でも住宅購入を実現する為、身の回りの出来る事から「家計費の見直し」をチャレンジしてみるのも一つの手ではないかと思います。
今後の参考にお役立て下さい。
法人営業部 犬木 裕