欠陥・トラブル

大切な資源「山林」を守る

全国で問題となっている空き家・空地問題ですが、なかでも大きな問題になっているのが相続手続き未了の「山林」です。

宅地などと違い、資産価値が把握できない、固定資産税もかかっていない山林などは、名義書換をする手間賃だけでももったいない、という判断から何世代にもわたって相続手続きがされていないケースが多々あります。

一方で、山林については「森林法」という法律により、その保護や各種届出制度が規定されています。

無秩序な伐採などによる資源の消耗や、土砂災害などの危険の発生予防を目的としています。

こういった管理・監督を徹底するために、相続により山林を取得した場合には、登記の名義変更とは別に、市区町村長に対して相続による届出を行うことが義務付けられています。

この届出義務は、登記の名義を変更した場合でも免れず、別途届出が必要です。

行政機関には情報を一元化して、このような二度手間をなくして欲しいところですが、残念ながら現在は届出の省略は認められていません。

また、この届出を怠った場合には、「過料」という罰金制度も設けられています。

あまりメジャーな手続きでもありませんので、見落とさないようにしましょう。

相続手続きを長いこと放置してしまった山林などは、相続人がネズミ算式に増えてしまい、話をとりまとめるだけでも一苦労という状況も多々あります。

相続手続きが発生した際には、できるだけ速やかに手続きをとるようにしましょう。

2018 年7月度の不動産相場前のページ

老朽マンションの玉突き建て替えとは?!次のページ

ピックアップ記事

  1. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  2. 住宅購入は不安でいっぱい
  3. 立地適正化計画をご存知ですか?
  4. 危険な場所は 地形図で見分ける
  5. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?

関連記事

  1. マンション

    マンションの修繕積立金、75%が足りず 高齢化により増額が難しい?!

    2018年3月27日日本経済新聞の朝刊に表題の記事が出ていました。…

  2. 戸建

    エアコンで家の耐震性能が低下!?

    関東も梅雨明けで猛暑となっています。夏にエアコンは必需品ですが…

  3. お金

    仲介業者を訴えたい!?

    確定申告もあと数日・・。ここで初めて住宅ローン減税が受けれない…

  4. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 8 【事前準備~売買契約締結 編 6/9】

    前回に引き続き「STEP 4 『商談開始(=買付申込)から売買契約締結…

  5. 不動産取引ガイド

    災害時の公的支援の一覧

    熊本の地震で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。&…

  6. 契約関係

    人の死と宅地建物取引業者の告知義務

    いわゆる「事故物件」と呼ばれる、人の死が関連している不動産は、市場に多…

  1. 不動産取引ガイド

    「子育て大国」で「新築マンション」
  2. リノベーション

    建物インスペクションで 中古住宅の不安を払拭
  3. 不動産取引ガイド

    不動産会社の事、知ってますか?
  4. 不動産取引ガイド

    大雪による住宅被害
  5. 不動産取引ガイド

    自宅の建替えには開発許可が必要!?
PAGE TOP