天災・事故等

レオパレスの物件不良問題から考える建築確認

先日より、レオパレス21のアパートについて、必要な壁材が用いられていなかった等の問題が報道されています。

この報道を聞く度に心配に感じるのが、建築確認・検査の手続きはどうなっているのか、という点です。

建物を建築する場合、「建築確認申請」→「中間検査」→「完了検査」という流れになります。

まずは、建築基準法に則った建築計画が立てられているのかを確認します。

そして建築中に中間検査、さらに建物完成後に完了検査を行い、建築確認どおりに建築されているかをチェックするというものです。

今回のレオパレスの物件についても、この段階がふまれ、完了検査済証も交付されている、とのことでした。

それでも、施工不良が見抜けなかった、ということになります。

ただ、報道を見ると、例えば屋根裏の界壁がないことなどは、点検口を覗けば一目でわかりそうな気がします。

実際には、検査員が実物を確認せず、写真のみで検査を終えてしまっているケースも多いようです。

検査自体に手抜きがあったのでは、と疑いたくなってしまいます。

お住まい探しをお手伝いする際には、建築確認済証や検査済証などを確認して、違法建築ではないかをチェックしております。

ただ、そもそも建築確認や検査がずさんということになってしまうと、書類確認の意味がありません。

もちろん、施工不良を行った事業者自体については責任を追及されるべきと考えますが、そこにお墨付きを与えてしまった第三者機関についても、責任の一端があるのではないでしょうか。

住まいの問題は、直接生命にも関わってくる大きな要因になります。

住宅関連の業務を行う以上は、強い責任感を持って業務に携わっていきたいものです。

戸建て住宅を検討されている方必見、外壁塗装診断で利用されるABCチェックについて前のページ

住宅ローン減税にまつわる気の毒な話次のページ

ピックアップ記事

  1. 建物インスペクションを実施する最適なタイミングとは?
  2. 買ってはいけない物件を自分でチェック
  3. 住宅購入は不安でいっぱい
  4. 立地適正化計画をご存知ですか?
  5. 住宅購入と 生涯の資金計画

関連記事

  1. お金

    火災保険を検討する際には金額だけではなく、提供サービスにも目を向けましょう。

    最近、保険会社のスマートフォン向けのアプリが増えています。保険契約者で…

  2. 不動産取引ガイド

    海外赴任者 帰任に備えた日本の家探し 9 【事前準備~売買契約締結 編 7/9】

    前回に引き続き「STEP 4 『商談開始(=買付申込)から売買契約締結…

  3. マンション

    航空写真を使って土地の利用履歴を見る

    昔この場所は何に利用されていた土地なのか?40~50年前を航空写真…

  4. お金・ローン・税金

    トイレは10年ほどで故障や不具合が出てくる?!最近のトイレ事情とは?!

    家庭のトイレは、新築の場合なら短くみても10年は十分に使用に耐えること…

  5. 不動産取引ガイド

    ハザードマップを確認していますか!?

    常総市で大雨による堤防決壊のニュースが連日のように報道されています。…

  6. 不動産取引ガイド

    墓地のとなりは買っていいのか?

    夏休み中、ご実家に帰省してお墓参りをされた方も多いのではないでしょうか…

  1. 不動産取引ガイド

    担保評価が低くなる土地
  2. 不動産取引ガイド

    資産価値に重きを置いた不動産取引 『SelFin Pro(セルフィンプロ)』とい…
  3. 不動産取引ガイド

    共働き家族が暮らしやすい家
  4. 不動産取引ガイド

    住宅購入で「これだけは絶対にやってはいけない」TOP3
  5. リノベーション

    やっとの想いでたどり着いたマイホーム
PAGE TOP